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就業規則と訴訟
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東横イン:「仮眠なしで25時間勤務」 女性社員十数人、労組結成
大手ビジネスホテル「東横イン」(本社・東京都大田区、約7000人)で、大阪府や兵庫県内のホテルのフロント業務を担当する20~30代の女性正社員十数人が3日、「東横イン労働組合」を結成、同社に団体交渉を申し入れた。今後、「サービス残業中止や産休取得など、法令順守を求める」としている。サービス産業の新興企業には労組がないケースがほとんどで、他企業への広がりを期待する声も出ている。
労組によると、同社のフロント業務は大半が女性。勤務1回の拘束時間は連続25時間で、契約上は仮眠が認められている。しかし実際には1人で100人以上の宿泊客に対応するため、仮眠は困難という。さらに就業規則に定めた出産・育児休暇を取るのは困難で、結婚や出産で退職に追い込まれるケースが相次いでいる、という。
同社をめぐっては、社員と元社員の計7人が昨年12月、「サービス残業が常態化している」として未払い賃金などを求める訴訟を大阪地裁に起こしている。委員長に就任した三田(さんだ)圭子さん(39)=大阪府寝屋川市=は「過去には労基署の勧告を受けて未払い賃金が支払われたことはあったが、すぐに元に戻ってしまう。改善を求めるには労組が必要だった」と話している。同社広報部は「労働法規を順守して、なすべき対応をしたい」とコメントしている。【日野行介】
[毎日新聞社 2010年6月4日(金)]