鉄壁の就業規則> 勤務時間と休日 今の“相場”はどうなっているの?> 年次有給休暇の付与と取得状況

【就業規則の重要箇所】
勤務時間と休日 今の“相場”はどうなっているの?<5>

"鉄壁の就業規則"で、がサービス残業だったと訴えてくる前に見直す

年次有給休暇の付与と取得状況

総務部長 年次有給休暇の付与と取得状況はどんな感じですか?
北見 厚生労働省の就労条件総合調査(平成23年)によれば、次のようになっています。
年次有給休暇の取得状況
平成22年(又は平成21会計年度)1年間に企業が付与した年次有給休暇日数(繰越日数は除く。)は、労働者1人平均17.9日(前年17.9日)、そのうち労働者が取得した日数は8.6日(同8.5日)で、取得率は48.1%(同47.1%)となっている。
取得率を企業規模別にみると、1000人以上が55.3%(同53.5%)、300~999人が46.0%(同44.9%)、100~299人が44.7%(同45.0%)、30~99人が41.8%(同41.0%)となっている。(第5表)

労働者一人当たり平均年次有給休暇の取得状況


総務部長 東京都の調査ではどうなっていますか?
北見 東京都の「中小企業賃金事情」(平成23年度)によれば、次のように載っています。
年次有給休暇の利用状況
平成22年8月1日~平成23年7月31日の年次有給休暇の利用状況は、1人平均の新規付与日数は16.4日、利用日数は8.4日であった。利用率(新規付与日数に対する利用日数の割合)は51.0%となっており、平成11年以降、低下が続いていたが約5%上昇した。利用率を産業別にみると、最も高いのが「医療福祉」、「サービス業」(61.0%)で、次いで「教育,学習支援業」(60.0%)となっている。反対に、最も低いのは「建設業」(40.0%)であった。

年次有給休暇の利用状況の推移

総務部長 意外に取得率が落ちてきているのですね。
北見 はい、平成9年は64.4%の取得率だったのに、平成23年には51.0%になっています。
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