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就業規則と訴訟
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JR西「日勤教育」違法 「訓練2分遅刻で5カ月さらし者」
JR西日本の日勤教育をめぐる訴訟で請求額のうち30万円が認められた奈良電車区の運転士、鍵谷稔さん(52)は12年前を「神経がすり減っていく日々だった」と振り返った。
平成11年12月、乗務員訓練に2分ほど遅刻した。課された日勤教育の期間は、今回の訴訟の原告で最も長い約5カ月。だが「日数や達成目標などについて事前に説明は一切なかった」という。
上司らに取り囲まれ「こんなアホはおらん。下の下や」「頭も悪い。心も悪い」といった暴言を浴びせられた。退職届の用紙を渡され、辞職を迫られた。
何より苦痛だったのは「さらし者」にされたことだったという。同僚からよく見える場所で命じられるまま連日、就業規則をひたすら書き写した。「先が見えない毎日だった」。約5カ月後、「今度事故を起こしたら運転士を辞める」と宣言させられ、日勤教育は終わったという。
鍵谷さんは「日勤教育は精神的に追い込むだけ。ミスの根本的な解消にはつながらない」と話した。
[産業経済新聞社 2011年7月28日(木)]