立ち読みコーナー 『サッと作れる零細企業の就業規則』
<第2章>就業規則 どんなことを書くか?
- 労働基準法にある絶対的記載事項とは?
- 会社を守るために記載するとよい事項がある?
- 小さな会社こそユニークな経営理念を
小さな会社こそユニークな経営理念を
社長さんの会社に経営理念はありますか?なんて質問すると殆どの中小零細企業は作っていないと思います。いろんなコンサルタントの方は経営理念がないと経営は伸びない等、これに関しては様々な意見があります。
私の提案としては、他社のあの経営理念はいいなとか、普段自分が考えていることがあれば、それを明文化すればいいと思います。よくある経営理念として、社会の発展に貢献し、従業員の幸福を築くことを目的とするとか、こんな感じのものが多いです。
あまり深く考える必要はないと思います。私の考えでは、創業して10年ほどたってようやく自社の経営理念のようなものが、明確にできてくるのではないかと思います。最初は他社の物真似でもいいと思います。従業員からみれば、抽象的なありきたりの内容であっても、うちの会社の社長はロマンを持った立派な社長なんだと思わせるだけでも効果があると思います。
そんなことはない、私は志も高く自分の経営哲学を持っているという社長であれば、最初からしっかりと就業規則の中に記載して、明文化することは、経営において重要なポイントの一つであると思います。参考資料にある中小企業の経営理念を掲載してありますのでご参考にしてくだい。
また、金融機関などに対しても、この会社の社長は志も高く将来期待できるのではないかといったプラス効果もできてくるのではないかと思います。
ちなみにうちの事務所の経営理念は、「共に感動と感謝の創造」でこれを名刺と就業規則に記載してから、6年が経ちました。自分ではこれで納得しています。石川県の同業者で経営理念などある事務所はほとんどないと思います。
しかし、日ごろから、当事務所では感動と感謝の創造は自分なりに自然と工夫して取り組んできております。そう考えると、発想の原点みたいな気がします。だから、経営理念を定めることは、無意識のうちに自分の考えの原点のようなものと作っていくものと思っております。
中小零細企業の事業所は、社長さんが経営の96パーセントのウエイトと占めると思います。わたくしは、22年間、大手保険会社の拠点長を6店舗ほど担当しました。職員は平均30名ぐらいの営業所でしたが、いつも思うのは、拠点長が変わると売上も変わるということです。
ランチェスター経営で有名な竹田先生のお話でも100人未満の会社は社長で96パーセント決まるとお話されておりますが、正にその通りであると思います。仮に、社長さんが自分の会社の2・3名の従業員が出来が悪いから、仕事がうまくいかないなどと思っていたとしたら、それは社長さん、あなたのことであると思います。従業員は社長さんの鏡であると思えば、間違いないと思います。
それでは、どうすればいいのか。その答えは社長さん御自身が成長するしかないのです。その材料の一つとして就業規則の中に、社長さんの想い夢や行動規範を明文化して、その想いを会社のルールにされたらいいと思います。
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10分ノート 会社の経営理念をメモる
就業規則は労働基準法で定められた、記載事項を定めておけば、問題がなく、その他のことは自由に定められる。
自社の経営理念は定めないよりは、定めてほうが、いろいろな面で会社経営にメリットとして反映してくる。